視察中の死に疑念

 先日急死した北朝鮮の最高指導者金正日(キムジョンイル)総書記が、視察先に向かう「走る野戦列車」内で死去したとの北側公式発表について疑問の声が高まっています。

 韓国メディアの報道によると、韓国の情報機関・国家情報院の元世勲(ウォンセフン)院長らが出席して20日に非公開で開かれた韓国国会の情報委員会の席上、院長はアメリカの偵察衛星が撮影した写真を根拠に、金総書記が死亡したとされる17日午前8時半に、専用の特別列車は平壌市内の竜城(リョンソン)駅に停車していたと明かしたそうです。

 北朝鮮は19日の「特別放送」で金総書記が「17日朝に現地指導の途上、急病で逝去した」と伝え「人民の幸福のため昼夜分かたず活動していた」と礼賛。死因を「走る野戦列車内で心筋梗塞を起こした」としました。
 旧ソ連の意向で国家指導者に就いた故金日成主席を抗日戦争の英雄に仕立てた事に始まり、ロシア極東で生まれた金総書記を聖山の白頭山のふもとで誕生したとするなど、金一族は自らの正当性を高めるための神格化政策として数々の歴史改竄を行ってきましたが、今回もその一環だと見て間違いないでしょう。